射撃の的になりつつ前進

品質保証やソフトウェアについてのちょっとしたメモです

第3回「ヒンシツ大学 Evening Talk」に参加してきました

お久しぶりです、最近漬け物系エンジニアだとかジョッキーによっては走ることもある暴れ馬とか好き放題言われているにしわきです。

一年ほどブログを書いていませんでしたが、この度久しぶりに会社外の勉強会に参加してきたので、レポートしたいと思います。

「ヒンシツ大学」とは、株式会社SHIFTさんが主催されているソフトウェアテストをテーマにした講座で、今回のEvening Talkはその講座のスピンオフセッションといった位置づけのものでした(解釈が間違っていたら申し訳ありません…)。

毎回Connpass上で参加募集されているようなので、ご興味がある方はConnpass上でグループのメンバーになっておくと良いかもしれません。

さて、今回のEvening Talkは、ソフトウェアテスト業界のうさ耳アイドル・きょん氏より「ソフトウェアテストの学習とその実践 ~学んだことがなぜ活かせないのか!?~」というタイトルで行われました。

ヒンシツ大学 » 第3回「ヒンシツ大学 Evening Talk」きょん氏を迎えて開催

ヒンシツ大学 Evening Talk #03 "きょん氏とテスト学習の活用を考える" #hindaiET - Togetterまとめ

そのタイトルから受ける印象とは違い、ソフトウェアの分野だけではなく、様々な分野において学習したことを業務に活かすための指針について講演されました。

togetterを見ればだいたいの講義の流れは分かるとは思うのですが、ざっくりと講義内容を以下にまとめてみました。

積ん読をなくすには

せっかく本を買ったのに、読み切らずに長期間放置…ということをなくすため、始めはそもそも「本を読みきって、内容を知識として身につけるためにどうするか」をテーマに講義されました。

1.自分が今学習している領域はどこの領域かを意識しながら学習すること

きょん氏曰く、技術書は以下6領域に分けることが出来る(もちろん領域をまたがっているような本もある)そうで、どの領域を学んでいるか意識して学習することが大事、とおっしゃられていました。

  1. ストラテジ
  2. アーキテクチャ
  3. デザイン
  4. レポート
  5. アプリケーションドメイン
  6. ソリューションドメイン

おそらくそうすることによって、得た知識のラベリングがなされ、業務上で何か問題にいきあたったときに検索しやすく整理しておくため、ということなんだろうなと理解しました。

2.目次をよく読み、目次から内容を推測する

目次を読んで、目次からその章や項目に書いてあることを推測してから読むことによって、予測通りだった時も違った時も記憶に残りやすいということなのかなと理解しました。

ちなみに、きょん氏は40分ほどを使って目次を読み込むそうです。

3.全体像を把握するため、短期間に通して読むこと

当たり前ですが、記憶は薄れていくため、全体像を把握するために数日程度で一度通して読んでしまうことが大事、とおっしゃっていました。

わからない部分があったとしても読み飛ばしてしまって先に進むことが大事とのことです。 本を読む時、その本の大切な所(多分人によって違う)はどこに書かれているかが不明なため、全体像を把握することにより、どこのあたりに大切なことが書いてあるかが探しやすくなるようです。

また、分からなかった部分にはふせんなど印をつけておき、読み返した際わかるようになっていれば説明を書いたり、十分に理解できていれば外したりということを繰り返していくと、徐々に理解度が深まっていくとのことです。

さらに、あまりにも理解しがたい内容だった場合は、その本がよほどの悪書か、自分の知識がその本と合っていないため、同じ領域の優しい本を先に読むべきだという判断もできる、とのことでした。

学習したことを業務に活かすには

その後、身につけた知識を業務に活かすことがなかなかできない、という課題をテーマに講義が行われました。

(自分が覚えている)解答としては、とてもシンプルで、「できるところから、小さなことからでも実践してみること」でした。

大きな問題を全部まるっといっぺんに解決しようとするから難しいのであって、問題を小さく切り分ければ、おそらく学習したことを実践して対処していくことが出来るはずなのだな、と自分は理解しました。

特に、テストを専門にやっている人は組織の中で少ない・あるいは居ないことが多いので、やれることはたくさんあるはず、とのことでした。

ワークショップ

講義のあと休憩をはさみ、こちらの文書を例題に、前半約10分(詳細な時間や内訳は忘れてしまいましたが…)、後半約10分ほどでこの文章を読む、というワークショップが行われました。

私はいつもならダラダラと最初から読み進めるのですが、今回は教えていただいた方法をもとにして文章を読んでみました。

まず、自分が意識したのは、「この文章はいったい何なのか?」を考えながら読むこと。

タイトルからしてテストに関連する文章なのはわかりますが、この文章はいったい誰が、誰の為に書いたものなのかを考えながら読んでいました。

そうすることによって、個人的にはいつもより書かれている専門用語や文章の意味などが曖昧なままではなくはっきりと意味を持った語として認識することができるようになり、いつもよりも読後の理解度は高かったのではないかと思いました。

特に、こういった海外のドキュメントを無理矢理に日本語訳したような文書は、読み終わっても意味が分からなかったな…となりがちだったのですが、今回は少なくとも書かれた目的や誰が対象なのか、何についての文章なのか等は把握できたように思います。

所感

私はそもそも本は全部読まなくてもいいじゃないか派なので、自分にとってその時必要な部分だけ読むという、辞書のような使い方をする人間なのですが、それだと読んでいない部分に大切なことや読みたかった内容が書いてあった場合は気づくことができません。

そのため、今後は本を買ったら目次くらいは熟読して、ラベリングを終え、気になる部分があったらその部分は読む、というくらいには本を読むようにしようかなと心を改めました(あまり本を読むのが得意ではないので…)。